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2015.04.01  カテゴリ:開示情報 特別養護老人ホームこがねの里看取りに関する指針

特別養護老人ホームにおける看取り介護実施の定義

看取り介護は特別養護老人ホーム利用者が医師の診断のもと、回復不能な状態に陥った時に、最期の場所及び治療等について本人の意思、ならびに家族の意向を最大限に尊重して行わなければならない。特別養護老人ホームにおいて看取り介護を希望される利用者、家族の支援を最後の時点まで継続することが基本であり、それを完遂する責任が施設及び、その職員にはある。又、看取り介護実施中にやむを得ず病院や在宅等に搬送する利用者においても、搬送先の病院等への引継ぎ、継続的な利用者、家族への支援を行わなければならない。

  1.  看取り介護実施特別養護老人ホームは以下の条件を満たしているとともに、施設における看取り介護に関する理念、及び理念に基づく質の高いサービスが行われなければならない。

  2.  特別養護老人ホーム利用者は人道的且つ安らかな終末を迎える権利を保持しているので、看取り介護実施特別養護老人ホームは可能な限り尊厳と安楽を保ち、安らかな死が迎えられるよう全人的ケアを提供するために以下の体制を整備する。

  3.  看取り介護実施特別養護老人ホームは医師及び医療機関との連携を図り、医師の指示により管理者を中心に多職種協働体制のもとで利用者及び家族の尊厳を支える看取りに努め、適宜、本指針についての見直しを行うものである。

    1. 看取り体制

      1. 自己決定と尊厳を守る看取り介護

        1.  特別養護老人ホームにおける看取り介護の基本理念を明確にし、本人または家族に対し生前意思(リビングウィル)の確認を行うこと。

        2.  特別養護老人ホームの看取り介護においては、医師による診断(医学的に回復の見込みがないと判断したとき)がなされたときが、看取り介護の開始となる。

        3.  看取り介護実施にあたり、本人または家族に対し、医師または協力病院から十分な説明が行われ、本人または家族の同意を得ること。(インフォームドコンセント)

        4.  看取り介護においてはそのケアに携わる管理者、生活相談員、介護支援専門員、看護師、栄養士、介護職員等従事する者が協働し、看取り介護に関する計画書を作成し、原則として週1回以上、本人家族への説明を行い、同意を得て看取り介護を適切に行うこと。尚、必要に応じて適宜、計画内容を見直し、変更する。

      2. 医師・看護師体制

        1.  看取り介護実施にあたり常勤医師、協力病院医師又は、嘱託医師等との情報共有による看取り介護の協力体制を築いていること。

        2.  看護師は医師の指示を受け看護責任者のもとで利用者の疼痛緩和等安らかな状態を保つように状態把握に努め、利用者の状況を受け止めるようにする。又日々の状況等について随時、家族に対して説明を行い、その不安に対して適宜対応していく。

        3.  医師による看取り介護の開始指示を受けて、カンファレンスに基づき多職種による看取り介護計画書を作成し実施するものとする。

      3. 看取り介護の施設整備

        1.  尊厳ある安らかな最期を迎えるために個室または静養室の環境整備に努め、その人らしい人生を全うするための施設整備の確保を図ること。

        2.  施設での看取り介護に関して、家族の協力体制(家族の面会、付き添い等)のもとに個室又は静養室の提供を積極的に行う。

      4. 看取り介護の実施とその内容

        1.  看取り介護に携わる者の体制及びその記録等の整備

          1. 看取り介護同意書

          2. 医師の指示

          3. 看取り介護計画書作成(変更、追加)

          4. 経過観察記録

          5. ケアカンファレンスの記録

          6. 臨終時の記録

          7. 看取り介護終了後のカンファレンス会議録

        2. 看取り介護実施における職種ごとの役割

          (管理者)

          1. 看取り介護の総括管理

          2. 看取り介護に生じる諸課題の総括責任

            (医師)

    1. 看取り介護期の診断

    2. 家族への説明(インフォームドコンセント)

    3. 緊急時、夜間帯の対応と指示

    4. 各協力病院との連絡、調整

    5. 定期的カンファレンス開催への参加

    6. 死亡確認、死亡診断書等関係記録の記載

      (生活相談員、介護支援専門員)

  1. 継続的な家族支援(連絡、説明、相談、調整)

  2. 看取り介護にあたり多職種協働のチームケアの連携強化

  3. 定期的カンファレンス開催への参加

  4. 緊急時、夜間帯の緊急マニュアルの作成と周知徹底

  5. 死後のケアとしての家族支援と身辺整理

    (看護職員)

  1. 医師または協力病院との連携強化を図る

  2. 看取り介護にあたり多職種協働のチームケアの確立

  3. 看取り介護に携わる全職員への死生観教育と職員からの相談機能

  4. 看取り介護期における状態観察の結果に応じて必要な処置への準備と対応を行う

  5. 疼痛緩和

  6. 急変時対応マニュアル(オンコール体制)

  7. 随時の家族への説明と、その不安への対応

  8. 定期的カンファレンス開催への参加 

    (管理栄養士)

  1. 利用者の状態と嗜好に応じた食事の提供

  2. 食事、水分摂取量の把握

  3. 定期的カンファレンス開催への参加

  4. 必要に応じて家族への食事提供

    (介護職員)

    1. きめ細かな食事、排泄、清潔保持の提供

    2. 身体的、精神的緩和ケアと安楽な体位の工夫

    3. コミュニケーションを十分にとる

    4. 看取り介護の状態観察、食事・水分摂取量の把握、浮腫、尿量、排便量等のチェックときめ細かな経過記録の記載。

    5. 定期的カンファレンス開催への参加

    6. 生死の確認のため細かな訪室を行う

      ③ 看取り時の介護体制

    1. 緊急時特別勤務体制

    2. 緊急時家族連絡体制

    3. 自宅又は病院搬送時の施設外サービス体制

      ④ 看取り介護の実施内容

  1. 栄養と水分・・・看取り介護にあたっては多職種と協力し、利用者の食事・水分摂取量、浮腫、尿量、排便量等の確認を行うと共に、利用者の身体状況に応じた食事の提供や好みの食事等の提供に努める。

  2. 清潔・・・利用者の身体状況に応じ可能な限り入浴や清拭を行い、清潔保持と感染症予防対策に努める。その他、本人、家族の希望に添うように努める。

  3. 苦痛の緩和

    (身体面)・・・利用者の身体状況に応じた安楽な体位の工夫と援助及び疼痛緩和等の処置を適切に行う。(医師の指示による緩和ケア又は、日常的ケアによる緩和ケアの実施)

    (精神面)・・・身体機能が衰弱し、精神的苦痛を伴う場合、手を握る、体をマッサージする、寄り添う等のスキンシップや励まし、安心される声かけによるコミュニケーションの対応に努める。

  4. 家族・・・変化していく身体状況や介護内容については、定期的に医師からの説明を行い、家族の意向に沿った適切な対応を行う。継続的に家族の精神的援助(現状説明、相談、こまめな連絡等)あるいは本人、家族から求められた場合における宗教的な関わりと援助を行い、カンファレンスごとに適時の状態説明を通し、家族の意向を確認する。

  5. 死亡時の援助・・・医師による死亡確認後、エンゼルケアを施行し、家族の意向のもと、家族と看取り介護に携わった全職員でお別れをする。 死後の援助として必要に応じて家族支援(葬儀の連絡、調整、遺留金品引渡し、荷物の整理、相談対応等)を行う。

  6. 看取りに関する職員教育・・・特別養護老人ホームにおける看取り介護の目的を明確にし、死生観教育と理解の確立を図るものとする。

    1. 取り介護の理念と理解

    2. 死生観教育死へのアプローチ

    3. 看取り期に起こりうる機能的・精神的変化への対応

    4. 夜間・急変時の対応

    5. 看取り介護実施にあたりチームケアの充実

    6. 家族への援助法

    7. 看取り介護についての検討会

    1. 医療機関や在宅への搬送の場合

      1. 医療機関への連絡・・・ 医療機関にこれまでの経過説明を充分に行い、家族の同意を得て、経過観察記録等の必要書類を提示する。

      2. 本人、家族への支援・・・継続的に本人や家族の状況を把握すると共に、訪問、電話等での連絡を行い、介護面、精神面での援助を確実に行う。死後の援助として必要に応じて家族支援(葬儀の連絡、調整、遺留金品引渡し、荷物の整理、相談対応等)を行う。

        1.この指針は、2005年10月1日に制定する。

        2.2010年11月1日 一部改定する。

        3.2015年3月15日 一部改定する。